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マンション投資のことなら

つまり、彼らにとっては舞台装置の所有と経営をはっきり分離し、いずれ流動化するなり証券化するなりといった展開の方がはるかに望ましいのです。 したがって、器を将来どう流動化させるかを決めてからでないと実業のスタートがきれないという認識をもっています。
彼らのビヘイビアは、いずれこれからの不動産ビジネスを根本から変えていくことでしょう。 舞台や器は必要でも、それを保有することを最初から拒否する人たちがどんどん増えるはずです。
彼らにとってこれから最も必要なのは、不動産の所有と経営を分離して流動化し、複数の投資家にシェアしてもらう仕組みをつくれるビジネスなのです。 不動産プレーヤーの新旧交代も確実に起こってきます。
日本では不動産ビジネスは不動産会社がやるものというイメージがありましたが、もうそんな先入観は必要ありません。 これからは舞台で演じる役者と舞台裏で投資家にアクセスできる仕掛人が主役になるはずです。
日本流のやり方でここまできたデベロッパーは、いずれ大量開発、大量供給という従来のやり方は取れなくなり、開発利益を独り占めすることもできなくなるでしょう。 また、長期ローンをこの業界に提供してきた銀行や生保は最近になって猛烈な貸し渋り(クレジットクランチ)を続けていますが、アメリカでは、貸し渋りが社会問題化して不動産プレーヤーが皆で真剣に解決策を考えたからこそ、今日の資本市場から直接資金調達できる仕組みが生まれたのです。
日本でも、銀行のファイナンスビジネスにおける地位が相当低下して、アメリカの投資銀行的な役割を担えるプレーヤーがいずれ現れるでしょう。 日本の証券会社にその力がなければ、本場アメリカから進出してくるだけです。
ともかく、この貸し渋りがなければ間接金融から直接金融へ切り替わるチャンスもなかったわけですから、長い目で見れば不動産投資市場づくりには有利な要因だったのです。 それぐらいの気持ちでいた方がいいかもしれません。

金融プレーヤーの世界でも新旧交代の動きが徐々に広がっていくでしょう。 日本では、金融ビジネスといえば預金を預かって融資業務を行う銀行業が中心だと思われてきたわけですが、これからは違います。
少なくとも、自己資本比率が10%にも満たない銀行が、資金供給者(預金者)と資金需要者(借り主)の間にたって与信リスクを負い続ける構図は長くは続きません。 預金を預かってまた貸しするだけの銀行ビジネスは時代遅れだという認識が、いずれ日本人の間にも広がっていくことでしょうから、賢明な投資家にとってはいかに早く頭の切り替えを行うかが重要です。
ここで繰り返し指摘しているように、アメリカは金融自由化をバネにして銀行中心の金融ビジネスを大幅に変えてきました。 金融革命は現在でも日々続いていますし、そのダイナミズムは日本人にも多くの示唆を与えてくれます。
それは、一言でいえば不動産市場の主役達がここにきて明らかに変わり始めていることを、私は確信しています。 不動産投資ビジネスが飛躍するためには、避けて通れない道なのでしょう。
主な動きをみると、GEやフォード、GMといったメーカー系の金融子会社の積極性が目立っていますが、これはオートローンやクレジットカードといった質の高い債権の証券化を進めている点が共通点です。 アメリカでは、良い資産を持っていることが良いファイナンサーの条件であり、高格付をキープできる要素でもあります。
優良メーカーの金融子会社が好調な理由がここにあります。 これらのノンバンクは、自己の資産を証券化する一方で、他の資産を買い取ってきて証券化する金融技術も身につけつつありますから、今後も資本市場重視のファイナンサーとして業容を拡大していくでしょう。
金融の中心が預金頼りから資本市場頼りに転換していくことです。 顕著な例は、ノンバンク勢力の拡大と投資銀行(インベストメントバンク)の台頭です。

アメリカのファイナンスビジネスにおけるノンバンク勢力の拡大は、めざましいものがあります。 ノンバンクの企業向け貸出残高は、4000億ドル(42兆円)に達したとみられ、銀行の貸出残高の38%にまで拡大しています。
また、個人融資のシェアも20%を超えたという見方が多く、明らかに従来銀行が占めていた領域を侵しつつあります。 さらに、資本市場重視型のファイナンサーといえばアメリカの投資銀行の右にでる者はいないでしょう。
投資銀行は、もともと不動産投資ビジネスを金融ビジネスの業際として考えていましたから、比較的容易にマーケットに参入してきました。 伝統的なファイナンサーである銀行や生保が貸し渋りを続けることは、彼らにとっては大きなビジネスチャンスだったのです。
特に商業不動産の証券化市場は、彼らの独壇場といっていいでしょう。 商業不動産モーゲージ(CMBS)や不動産投資信託(REIT)、それにマスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)の市場をつくり上げたのも、彼らが独自に市場で価値判断を見分ける手法を編み出し、それを広める努力をしたからだといわれています。
最近ではデビッド・ボウイやロッド・スチュアートらのロックミュージシャンの著作権使用料(ロイヤルティー)を証券化して投資家に売ったり、イギリスのパブ最大手の売上債権を証券化したりと、証券化の対象も広がっています。 彼らにとっては、資本市場にアクセスできるものはすべてビジネスにつながるのです。
日本の金融プレーヤーもいずれ劇的に変わるでしょう。 不動産投資ビジネスに関しても、いつまでも銀行の間接金融に頼っているメリットはもうありません。
これからデフレに対応できる不動産投資とは、規制の多い銀行が斜陽産業になって、規制の少ないノンバンクや投資銀行的な生き方が主流になるはずです。 こと不動産投資に関しては、この流れはもう変えられないのです。
今年は相当なデフレ圧力が高まる年になるでしょう。 金融マーケットは、いち早くデフレをキャッチして昨年後半から下落傾向にありますが、今年もっとも大きなデフレの影響を受けるのは不動産マーケットだと私はみています。
それでもオカミは、景気は底堅く推移し(経済企画庁、日銀とも)、地価は下げ止まり傾向にあるといいはり(国土庁の短期地価動向)、不動産バブルの清算は峠を越えた(国土庁の土地白書、建設省の不動産リノベーションビジョン報告とも)との認識を変えることはないでしょう。 したがって、デフレは不動産をはじめとするあらゆる資産価格を静かにむしばんでいくことでしょう。

私は、今年の不動産市場があの悪夢の92年当時と同じような状況に陥ると予想しています。 92年といえば、8月に日経平均株価が14000円台まで一気に暴落してバブル後の最安値をつけた年です。
為替相場は今年の年初とほぼ同じ一ドル128円前後でしたが、それでも公定歩合は3・25%とまだ下げ余地があり、財政も10兆円を超す経済対策を打つ余裕がまだあった年です。 この年、金融市場以上に不動産市場は大きく荒れました。
マンション販売は苦戦し、売れ残り在庫は溜まり、当時でも何とか売れていた東京城南地区のミニ戸建て住宅もまず青田では売れなくなり、次第に完成しても売れないという地獄を経験しました。 住宅地と並んで商業地がさらに暴落したのもこの年です。

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